ギターチューニングの手順|やり方の基本・コツを音楽講師が解説!

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今回の記事では、ギター初心者さんのために、チューニングの手順を解説していきます!

ギター上達のコツは正しいチューニングから

念願のギターを買って「さあ、練習しよう!」と思ったものの、てんでチューニングがバラバラというのはよくあることです。

このような状態で練習しても音楽になりませんし、気持ちのいいギターの響きがしないため、当然楽しくもありません。

その結果『モチベーション上がらず→練習がはかどらない→上手くならない→モチベーション上がらず』という負のループに陥りがちです。

さらには、音楽経験のない方ですと、音程がズレていることにすら気づかないケースもよくあることです。

是非この機会に、正しいチューニングの手順やコツを身につけ、ギターの練習がスムーズにできる準備をしましょう!

なぜチューニングは必要なのか?

そもそも、なぜチューニングは必要なのでしょうか?

前章でも『初心者チューニングあるある話』を述べましたが、もう少し掘り下げて説明したいと思います。

下記のように、音楽にはそれを構成する『音楽の三要素』というものがあります。

音楽の三要素
  1. メロディー(旋律)
  2. ハーモニー(和声)
  3. リズム(律動)

『ギターを弾く=音楽を演奏する』ことなので、上記の『音楽の三要素』は当然重要になってきます。

そして、その中のメロディー・ハーモニーは、正しい音程が出せないと表現できないものです。

そうです!楽器を正しい音程にチューニングしてないと、どんなに正確に弾けたとしても、きれいなメロディー・ハーモニーは生まれてこないのです!

特にギターは、ただでさえ音程がすぐにズレてしまう楽器です。

たとえ購入時に楽器屋の店員さんに、きれいな音にチューニングしてもらっても、翌日にはその音は必ず狂ってしまいます。

そのような状態でいくらギターを練習したところで、正しい音感は身につきませんし、耳も悪くなる一方です。

その結果、上達がどんどん遅くなってしまいます。

……ということで、チューニングの重要性がお分かりになったと思います!

ギターチューニングの手順

それでは、いよいよ本題のギターチューニングの手順に入っていきます!

ここでは基本的な手順はもちろん、ちょっとしたコツもはさみながら進めていきますね。

【手順①】おすすめチューナーを手に入れる

まずは、チューナーを手に入れることからスタートです!

正直これがないと、正しい音感・良い耳をつくることはできません。

僕が子供の頃は、まだチューナーが高価であったのと、教えてくれる人がいなかったこともあり、チューナーを持っていませんでした。(今から35年以上前の話です)

そのため、かなりいい加減な音程で練習していたことを、今でも悔やんでいます……(当時は気づいていなかった汗)

それでは、どのようなチューナーを用意すれば良いのでしょうか?

初心者の方におすすめなのは、クリップ式チューナーです!

理由としては下記のようなメリットがあります。

メリット
  1. アコギ・エレキどちらも使用可能
  2. ギターヘッド部位に簡単に装着でき、シールドが不要
  3. 振動に反応する仕様のため、日常生活レベルの雑音には影響されない
  4. 小型で軽量、持ち運びも便利
  5. 安価で精度も良く、コスパが高い

このように、初心者の方にも使いやすくコスパも優れており、かなりおすすめの商品です!

価格も、安いものであれば1,000円前後~とお財布にもやさしいのです。

そして、ついでにもうひとつ!お金をかけなくても手に入る、おすすめのチューナーもあります。

それは、チューナーアプリです!

GuitarTuna: ギターチューナー

GuitarTuna: ギターチューナー

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チューナーアプリは、お手持ちのスマホにダウンロードすれば、無料で使用できてしまう、経済面では最強のチューニングツールです。

ただし、スマホのマイクから音に反応する仕組みであるため、周りの雑音には要注意です!

他にも、いろいろな種類のチューナーがあります。

もっとしく知りたい方は下の記事を参考にしてみてください!

ギターチューナーおすすめ5選・選び方を講師歴20年の筆者が解説!

2020年3月28日

【手順②】ギター各弦の名前・音程の確認

次に、ギター各弦の名前・音程を知ることが必要です。

下の画像を参考にしてチェックしていきましょう!

このように、画像一番上の細い弦から一番下の太い弦に向かって、1弦~6弦と順番に名前がついています。

そして、画像右に記したように、その弦に対しての指定の音程が決まっています。

その開放弦の音程は、6弦から1弦に向かって『E・A・D・G・B・E』となります。

「えっ!!このアルファベットって音程を表してるの?!」と思いますよね……

そうなんです!『ドレミファソラシ』を英語表記で表すと『CDEFGAB』となるのです。

よって、6弦から順番に『ミ・ラ・レ・ソ・シ・ミ』となります。

この両タイプの音程は音楽用語としてもよく使いますので、いつでもチューニングの際に確認できるようにしておきましょう!

これを繰り返し行うことで、弦の名前・両タイプの音程をいつの間にか覚えることができます。

【手順③】チューナーをギターヘッドに正しくクリップ

各弦の名前・音名が確認できるよう準備できたら、次は下の画像のようにチューナーをギターヘッド部分に取り付けていきます。

そして、チューナーの電源をオンにします。

ふつう電源の場所はディスプレイの裏側にありますが、メーカー・機種によりそれぞれですので、説明書などで確認しましょう。

画像のようにディスプレイが点灯すれば準備完了です!

【手順④】ギターを正しく構える

次に、ギターを正しく構えます。

簡単にいうと、いつも弾いてる位置に構えればとりあえずOKです!

ここでは『ギターの弦を上にしてひざに置いた状態』など明らかに「こんな位置では弾かないよね」というような構えがNGとなります。

イメージとしては下の画像のような感じです。

その理由としては、演奏中に正しい音程が出ないと意味がないからです!

例えば先に述べた『ギターの弦を上にしてひざに置いた状態』では、ギターのヘッド・ネック、またはエレキギターのトレモロアームの重さで通常より弦が引っ張られてしまいます。

この状態で正しくチューニングしたとしても、演奏の構えに戻したらギターのヘッド・ネック・トレモロアームがいつもの位置に戻りますので、音程は少し低くなってしまうのです。

できるだけ演奏中と同じ構え方でチューニングしましょう。

微々たる誤差ではありますが、こういった『音程がズレる要素』徹底的に排除する姿勢がとても大事です!

【手順⑤】各開放弦をていねいに鳴らしチューニングしていく

さて、手順①〜④の準備が整ったら、いよいよ本題の音合わせに入っていきます。

この時、6弦〜1弦に向かって合わせていきます。

ギター本体に与える影響力の大きい太い弦から先に合わせる方が、チューニングが早く安定するためです。

そして、弦の鳴らし方は強すぎず・弱すぎずを心がけ、ていねいに鳴らしていきましょう!

強すぎたり弱すぎたりすると、ディスプレイの針の振れが不安定になり、正確な音程が計測できない原因となります。

低音弦側6弦〜4弦のチューニング

それでは、6弦〜4弦の低音弦側のチューニングから始めていきましょう!

先ほど述べましたように、6弦から音をていねいに鳴らし、チューナーを反応させて【E】が表示されているかを確認します。

上の画像のように【E】が表示されたら、ディスプレイのどの位置に針が振れるかを確認します。

そしてディスプレイの中央、ピンクの矢印のところに針が振れている場合は音程が合っていますので、そのままでOKとなります。

しかし、この場合では針が左に触れてますので、音程が低いということになり調整が必要です。

このような時は、下の画像のようにペグを反時計回りに回し音程を上げていき、ディスプレイの針が中央のピンクの矢印部分を指せばOKです。

逆に下の画像のように、針が右に触れている場合は音程が高いということですので、ペグを時計回りに回し音程を下げていきます。

この時の注意点として、音程が高すぎた場合は、いったん中央の音程が合っているピンクの矢印部分よりも左に針が来るように音程を下げてしまいます。

そして、音程の低い方から高い方に向かって中央に合わせていきましょう!

なぜなら弦をゆるめる方向で合わせるよりも、弦をしめる方向で合わせた方が弦のたるみがなくなり、チューニングが安定するからです。

これは結構見逃しがちなチューニングのコツですので、しっかり覚えておきましょう!

そして、上の画像のように針が中央のピンクの矢印のところに止まれば、6弦はチューニング完了です!

同様に、5弦を【A】・4弦を【D】にチューニングすれば、低音弦側はいったん完了となります。

ちなみに、上の画像のようなフェンダー系のエレキギターなどは、1弦〜6弦まで全て同じ向きにペグが取り付けられています。

この場合は全ての弦を、6弦〜4弦の低音弦側のチューニングの手順で進めていけばOKです!

高音弦側3弦〜1弦のチューニング

次に、3弦〜1弦の高音弦側のチューニングを行います。

下の写真のように、アコギ全般とギブソン系のエレキギターは、6弦〜4弦側と3弦〜1弦側のペグが向かい合わせに取り付けられています。

よって、音程を調整する際に、ペグを回す向きが逆になりますので注意しましょう!

それ以外は、6弦〜4弦の低音弦側のチューニングの時とやり方は同じです。

3弦を【G】・2弦を【B】・1弦を【E】に合わせていきましょう!

【手順⑥】手順⑤を数回くりかえす

これで各弦のチューニングを一通り終えたのですが、1度だけでは不十分です。

なぜならチューニングしたことにより全ての弦の張力が変化しているため、相対的にバランスが崩れ、微妙に音程がズレてしまうのです。

正確にチューニングするには、少なくとも手順⑤を3回ほど繰り返す必要があります。

ここもコツとして重要なポイントですね。

1度チューニングしただけで安心せずに、必ず数回各弦の音程をチェックするクセをつけましょう!

まとめ

これで基本的なギターチューニングの手順は以上となります!

最後に重要なポイントを下に記しておきますね。

  1. クリップチューナーを手に入れる
  2. ギター各弦の名前・音程の確認
  3. ギターヘッドにチューナーを取り付ける
  4. ギターを正しく構える
  5. 各開放弦をていねいに鳴らしチューニング
  6. 6弦〜1弦に向かってチューニング
  7. 弦を巻き上げる方向で音を合わせる
  8. 5〜7を数回繰り返す

今回の記事内容を簡単にまとめるとこのようになります。

最初は音感が良くないのは当然のことですので、耳が慣れてくるまでは苦戦すると思いますが、あきらめず挑戦!

これが1番大事です。

そのチューニングの手助けとなるのがクリップ式チューナーです。

正しい音感・良い耳を育てていくためにも重要なアイテムですので、是非揃えておきましょう!

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