今回は、ギターチューナーをタイプごとに1機種ずつピックアップし、計5種類のおすすめのチューナーをまとめていきます。
しかし、これらの商品を紹介する前に、先ずはギターチューナーの種類・特徴を知っておく必要があります。
何故なら、ギターチューナーには様々な種類があり、組み合わせるギターや用途によっても、どれを選べば良いかが変わってくるからです。
これらの内容を踏まえた上で、本題へと読み進めていけば、自分はどのチューナーを選ぶべきかが、ハッキリと見えてきます!
ギターチューナーの種類・特徴
現在主流のギターチューナーは、おおまかに以下の種類に分類されます。
- クリップ式チューナー
- カード式チューナー
- ペダル式チューナー
- スマホのチューナーアプリ
それでは早速、それぞれのギターチューナーの特徴を説明して参ります。
クリップ式チューナー
クリップ式チューナーは、現在最も普及しているチューナーで、今やギターチューナーのスタンダード的な存在です。
使い方としては、ギターヘッド部位に直接クリップを取り付け、振動を拾うことでピッチを確認していきます。
そんなクリップ式チューナーのメリット・デメリットを以下にまとめます。
- アコギ・エレキどちらも使用可能
- ギターヘッド部位に簡単に装着でき、シールドが不要
- 振動に反応する仕様のため、パーティー会場程度の雑音には影響されない
- 小型で軽量、持ち運びも便利
- 安価で精度も良く、コスパが高い
- ヘッドレスギターはクリップすることが難しいため不向き
- 小型で軽量のため、紛失しやすい
- ステージアクションによる落下、破損の恐れがある
- 爆音環境では外部からの振動に影響を受けるため、誤動作の原因となる
クリップ式チューナーは、シールドに繋ぐことのできないアコギはもちろん、ほとんどのギターの種類・用途目的に対応できる優れものです。
ライブ演奏から自宅練習まで、またアコギ・エレキ問わず、どのような場面でも使いやすいのは嬉しい限りです。
ギタリストなら1つは持っておきたいチューナーです!
ただし、『ヘッドレスギター・爆音・派手なステージアクション』といった要素が当てはまる方(バンド)には、デメリットで記した理由から不向きなチューナーとなります。
- アコギ・エレキどちらも弾く
- 身軽に安く、チューナーを揃えたい
- 爆音環境下で演奏することの無い、初心者〜プロの方
カード式チューナー
カード式チューナーは、ギター以外にも、管楽器など幅広い種類の楽器に対応できるため、吹奏楽などで根強い人気のあるチューナーです。
使い方としては、アコギの場合は内蔵マイクを使用し、エレキの場合はシールドからの電気信号でチューニングを行います。
そんなカード式チューナーのメリット・デメリットを以下にまとめます。
- アコギ・エレキどちらも使用可能
- 小型で軽量、持ち運びに便利
- 譜面台に置くのに適している
- 安価で精度も良く、メトロノーム機能がついているものも多い
- エレキギターにはシールドが必要
- 内蔵マイク使用のチューニングでは、周りの音に注意が必要
- 基本的に視認性が悪い
カード式チューナーは、アコギは内蔵マイクでチューニングできますが、エレキはシールドが必要になり、前述したクリップ式チューナーに比べひと手間かかります。
また、内蔵マイクでのチューニングは周りの音に影響されるため、静かな環境を選ぶ必要があります。
もちろんギターにも問題なく使用できますが、メトロノーム機能がついてるものが多いことからも、どちらかというと管楽器などの『吹奏楽で譜面台に置いた状態で使用する』イメージです。
現に、私の仕事仲間であるサックス・フルートなどの管楽器系講師の方々は、カード式チューナーを愛用しています。
- 普段から譜面台を多用する
- ギター以外の楽器も演奏する
- メトロノーム機能も欲しい
ペダル式チューナー
ペダル式チューナーは、主にシールドで繋いだ状態のエレキギターで使用され、アコギの場合はエレアコでないと使用不可です。
エレアコとはエレクトリックアコースティックギターの略で、エレキギターのようにピックアップが取り付けられたアコギを指します。
通常、足元に置いた状態で使用するバンドライブ・リハ用であり、ギター系以外の楽器で使用されることは稀です。
そんなペダル式チューナーのメリット・デメリットを以下にまとめます。
- 周りの爆音・振動に一切影響を受けない
- 足元に置く仕様で、他のエフェクター類と連結ができる
- ある程度の重量があり、ステージ上での操作に向いている
- ミュート機能で、チューニング中の音をカットできる
- 視認性が良い
- シールドに繋がないと使用できない
- ピックアップの付いたギター(楽器)でないと使用できない
- ある程度の大きさ・重量があり、持ち運びに不便
- クリップ・カード式チューナーに比べ高価である
ペダル式チューナーは、ステージ上で立って演奏するのに適しているチューナーで、他のエフェクターと繋ぐ形で使用し、足元で操作するのに向いています。
周りの爆音・振動に強いため、傾向としては、ある程度音量の大きなロック寄りのバンドで使用されることが多いです。
他の種類に比べ高価ではありますが、エレキギターとの相性は抜群のチューナーとなります!
一方、生音タイプのアコギはシールドで繋げないため、基本的には使用できません。
- 爆音環境下での演奏が多く、エレキギターをメインで弾く
- 足元でエフェクター類を操作したい
- ミュート機能を活用したい
スマホのチューナーアプリ
チューナーアプリは、お手持ちのスマホにダウンロードすれば、無料で使用できてしまう、経済面では最強のチューニングツールです。
最近では、ギターだけでなく、様々な楽器の特性に合わせて開発されたアプリも数多くあり、下手をすると市販されているものより使いやすいものもあります!
そんなチューナーアプリのメリット・デメリットを以下にまとめます。
- ホントに無料で使用できてしまう
- スマホのみあればOK、チューナ本体を持ち運ぶ必要がない
- メトロノームなどのオプション機能も充実している
- 精度・視認性が良い
- スマホのマイクを使用するため、周りの音に注意が必要
- チューナーアプリを起動すると、スマホバッテリーの減りが早い
- 使用中、電話やメール等が入ることがある
- 広告・有料版への誘導がウザい
チューナーアプリは、スマホが1台あればタダで使用できるし、チューナー本体を余分に持ち運ぶ必要もないので、節約したい・荷物を減らしたい方にとっては最強です!
更に、自宅練習やリハーサル等ちょっとした場面では、コレさえあれば正しく簡単にチューニングができ、本当に重宝します。
そのようにチューナーとしての使い勝手はものすごく優秀なのですが、演奏中に電話がかかってくる可能性もありますし、何より演奏中にスマホを操作するのは周りからの見え方も良くはないですよね。
そのため、あくまで予備のチューナーとして捉えておいた方が無難でしょう。
- お金を掛けたくない、物を増やしたくない
- 自宅練習が中心
- チューナーを、すぐ無くす・忘れる
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ギターチューナーおすすめ5選はコレ!
以上、4種類のチューナーの特徴が理解できたところで、いよいよ具体的なおすすめチューナー5選の解説に入っていきます!
KORG / AW-4G PitchCrow-G クリップ式チューナー
KORG / AW-4G PitchCrow-Gは、チューナーの機能として必要なものは一通り備わっている、非常にコスパの高いクリップ式チューナーです。
具体的には、クロマチック・ギター・ベースの3種類のモードや、基準ピッチ調整・カポタスト対応・1弦巻き過ぎ警告・ファインチューニングなどなど、とにかく多機能です。
そのファインチューニング機能を使えば、±0.1セント以内というこのクラスにしては超高精度でのチューニングも可能です。
多少、操作ボタンが硬いという欠点はありますが、2,000円程度でこれだけ高性能なものは他にありませんし、アコギ・エレキ・クラシックギター問わず、ほとんどのギターに対応できるギターチューナーの万能型選手といえます!
アコギの方を筆頭に、すべてのギタリストにとって、イチ押しのクリップ式チューナーです!
YAMAHA / YTC5 クリップ式チューナー
YAMAHA / YTC5は、爆音環境下に強く、しっかりと反応してくれる感度の良さが最大の売りです。
前述した、KORG / AW-4Gも素晴らしいチューナーですが、爆音環境下では『チューニング対象以外の振動』を拾ってしまい、上手くチューニングできないことがあります。
しかし、YAMAHA / YTC5はそんな劣悪な環境でもすんなりと反応してくれる感度の良さを持っています。
私がヤマハの製品を長年使用してきた感想として、ヤマハのピエゾは『必要な振動のみをしっかり拾ってくれる』といった、癖のない素直さが特徴で、この技術がチューナーにも生かされており、感度の良さとなって現れています。
ピエゾとはピエゾピックアップの略で、物体に伝わる振動を電気信号に変換するピエゾ素子を使ったピックアップマイクのことを指します。
また機能面では、クロマチック・ギター・ベース・ウクレレの4種類のモードを搭載し、基準ピッチは440Hz固定で細かい調整機能はありませんが、チューニング精度も±0.5セントで、基本的なチューニングには問題なく対応できます。
必要な機能のみに絞って造られているため、KORG / AW-4Gほど便利な機能はありませんが、価格はそれよりも安く、1,000円台前半〜とお手頃です。
アコギの方にも、もちろんおすすめですが、爆音で演奏することの多いロック系ギタリスト、特にエレキギターの方で、クリップ式チューナーにこだわりたい方は一見の価値アリです!
YAMAHA / TDM-700G カード式チューナーメトロノーム
YAMAHA / TDM-700Gは、チューナーはもちろん、メトロノーム機能も内蔵しており、音楽の3要素にしっかりこだわり練習したい人にとっては、うってつけのカード式チューナーです。
音楽の3要素とは、メロディー(旋律)・ハーモニー(和声)・リズム(律動)であり、これを無視しては、音楽の演奏は成り立ちません。
大人数でリズムを揃える必要のある、吹奏楽で人気のチューナーというのも、うなずけます。
少人数や1人で演奏するギタリストにとっても、音楽をやっていることに変わりはなく、音程とリズムは『音楽の世界共通語』で、とても大切です。
価格も3,000円程度と手頃ですし、毎日の練習の中で、音程はもちろんですが、しっかりリズムトレーニングをしたい方に使っていただきたいカード式チューナーです!
KORG / Pitchblack Advance PB-AD ペダル式チューナー
KORG / Pitchblack Advance PB-ADは、プロアマ問わず、多くのギタリストに愛用されている、ペダル式チューナーの定番モデルです。
他のエフェクター類と接続し、足元で操作するために開発されており、ライブハウス等のステージ上での演奏で、その威力を発揮します。
特に、他の種類のチューナーが苦手としている、爆音環境下でのチューニングも確実に行うことができ、その精度も、±0.1セントまで追い込むことが可能です。
他にも、チューナーON時は入力音を完全にミュートする機能や、チューニング中の表示を確認しやすい視認性に優れたディスプレイで、ライブ中のパフォーマンスの向上は間違いなしです。
価格は6,000円台〜と多少高価ですが、エレキギター・爆音環境下には抜群の相性を誇る、ペダル式チューナーです!
Guitar Tuna / チューナーアプリ
Guitar Tunaは、ギターはもちろんベース・ウクレレ等の弦楽器に対応したチューナーアプリで、スマホの内蔵マイクから音を拾う形で使用します。
スマホ画面には、ギターヘッド部分の画像が表示され、今どの弦を鳴らしているかが目視できるため、初心者の方にもとても判りやすい仕様となっています。
またチューナー以外のオプション機能も充実しており、メトロノーム・コード表・ギターを学べるゲーム機能まで内蔵されています。
これだけの機能がタダで使えてしまうのですから、ダウンロードしない手はありません!
私の場合は、レッスンの仕事でクリップ式チューナーを忘れ、仕方なくダウンロードしたのですが、使いやすいし機能も充実してるしホントに驚きました!
また、『有料版への誘導広告』の表示も小さく、それほど気になりません。
スマホ=携帯電話は、いつ電話やメールが入るかわからないこともあり、発表会やライブなどお客さんの前で使用するのは、さすがに気が引けます。
しかし、自宅などの練習用としては機能も充実しており使いやすいですし、またメインのチューナーを忘れた時の予備としてはかなり重宝します。
ギタリストなら、いつでも使えるように必ずダウンロードしておきましょう!
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チューナーはギターの種類・用途目的に合ったものを選ぼう!
最後にまとめますと、チューナーにはいろいろな種類があり、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で選ぶことがとても重要です。
例えばこれが疎かになり、ただ『おすすめと書いてあったから』といった理由だけで選んでしまうと、自分のギターの種類・用途目的に合わないチューナーを選んでしまう原因となります。
今回の記事では、代表的なチューナーの種類から、私の今までの長い経験の中で、これは使いやすいしおすすめできる!と確信したチューナー5つを厳選し紹介しています。
記事前半の『チューナーの種類・特徴』をきちんと把握し、記事後半の『ギターチューナーおすすめ5選はコレ!』を読み進めることができれば、『この5選の中から自分ならどれを選ぶのか?』がハッキリしてきます!
日頃からこういったことが意識できれば、気になるチューナーが新しく発売された時に、自分にとってホントに必要なのかを判断できるようになります。
この記事が、皆さんの『ギターチューナー選びの基準』になっていただければ幸いです。
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