これからギターを始める人にとって、ギター本体が必要なのは言うまでもありませんが、それだけでは効率の良い練習をするには不十分です。
ストレスなく練習を進める為には、ギター購入と同時に揃えておきたい定番アイテムがあるのです。
- ギター本体は買ったけど、他に何を揃えたらいいのか判らない
- これらのアイテムの基本的な使い方、役割を知りたい
こういった疑問をお持ちのギター初心者の方に、ミュージシャンであり音楽講師としても活動している私がお答えしていきます!
尚、ここで説明する中には『エレキには必要だけどアコギには不要なアイテム』も存在します。使うかどうかがギターによって決まってきますので、エレキかアコギかを悩まれている方は、まずはこちらの記事から、あなたに合ったギターの選び方を学んでいきましょう!
ギターの練習に絶対欠かせない定番アイテムはコレ!
世の中には、あると便利なアイテムは腐る程あります。これはギター界も同じです。
今回は、その多数のアイテムの中から『ギターの練習に絶対欠かせない定番アイテム』に焦点を絞り解説していきます!
その中には『エレキのみに必要なアイテム』も存在しますので、アコギとエレキの両方に共通して必要なアイテムを5つと、エレキのみに必要なアイテム2つを合わせて計7選としました。
この『定番アイテム7選』さえ揃えておけば、ギター初心者が基本的な練習に困る事はありません!
アコースティックギター・エレキギター共通の定番アイテム
まずは、アコースティックギター・エレキギターどちらも共通で必要な『5つのアイテム』から紹介していきます。
クリップ式チューナー
チューナーは、ギター(楽器)の音程を正しくチューニングする為のアイテムです。
ギターを練習するうえで、正しい音程に合わせる事は何より大事です。
そして、チューナーの中で現在最も普及しているのが、クリップ式チューナーです。
このクリップ式チューナーは、使い方もシンプルで、ギターヘッド部位に直接クリップをワンタッチで取り付ける事ができ、弦の振動を拾う事でピッチを確認します。
ギター初心者の方には、間違いなく、クリップ式チューナーがおすすめです!
電子式メトロノーム
メトロノームは、指定したテンポで正確なリズムを刻んでくれるアイテムです。
ギタリストは勿論、音楽を志す全ての人にとって、正確なリズムは物凄く重要な要素です!
何故なら、音楽の三要素は、メロディー(旋律)・ハーモニー(和声)・リズム(律動)であり、これを無視しては、音楽の演奏は成り立たないからです。
メロディーとハーモニーの基準になる音程を整えてくれるのがチューナーですが、これに対して、リズムの基準になる一定のテンポを指示してくれるのがメトロノームです。
そのメトロノームの中でも、おすすめは電子式メトロノームです。持ち運びも楽でどこでも使用できますし、音量調整、取り扱いも簡単です。
是非、電子式メトロノームを用意して、毎日の練習に活用しましょう!
ピック
ピックは、ギターの弦を弾く為のアイテムです。種類にもよりますが、ほとんどが人差し指と親指で挟む形で使用します。
ピックには様々な形状がありますが、初心者の方はトライアングル型・ティアドロップ型の2種類どちらかで練習を始めるのがベストです!
また、ピックの厚さに関しては段階があり、Thin<Medium<Heavy<Extra Heavy、という風に右にいくほど厚く(硬く)なります。
あまりに薄すぎても、厚すぎても、ピックをコントロールする事が難しいので、最初はMedium〜Heavyが丁度良いでしょう。
おすすめのピックは、トライアングル型・ティアドロップ型で、厚さはMedium〜Heavyとなります!
弦(ライトゲージ)
ギター弦は、1弦〜6弦までの6つの弦で構成されています。消耗品ですので定期的に交換しなければなりません。
また、演奏中に突然弦が切れてしまう事も想定して、常時、予備としても備えておきたいアイテムです。
弦にはアコースティックギター用とエレキギター用の様に、張れるギターの種類が商品ごとに決まっています。
そして、アコースティックギター弦・エレキギター弦の太さはどちらも『ライトゲージ』が標準です。それぞれの太さは以下のように微妙に違います。
アコースティックギター弦では、1弦が0.012〜6弦が0.053、エレキギター弦では、1弦が0.010〜6弦が0.046です。単位はインチで表記され、この太さがそれぞれの標準であると同時に、初心者が最初に使うのに基準となる太さでもあります。
必ずしも『細い弦=柔らかい弦』が初心者向きという事ではありません。むしろある程度音にハリのあるライトゲージを使って、しっかりした音が出せる様にチャレンジしてもらいたいところです。
そして、どうしても弦を押さえづらいと感じたら1ランク細いゲージにサイズダウンしてみるのもアリです。
弦の交換は、ギターの練習を続けていけば定期的に行う作業ですし、商品単価が安く、『ちょっと違う物を試してみる事』がしやすい為、変化を楽しみながら『あなたに合った弦』を見つけましょう。
その中で重要なのが、基準となる太さの弦から始める事ですので、先ずはあなたがお使いのギター用の弦の『ライトゲージ』から使用してみる事をおすすめします!
ストラップ
ストラップは、立ってギターを演奏する際に首と肩にぶら下げて使用するアイテムです。
自宅では座って練習が出来ますし、ストラップは必要ないと思われがちです。しかし、普段から座って練習をしている人が、いざ本番で立って演奏しようとすると上手くいかず、愕然とするケースが多々あります。
その理由は、座っている時と立っている時で、ギターの高さや構え方のバランスが変わってしまうからです。
それを防ぐ為には、立って演奏することを習慣化するしかありません。
その為、日頃の練習からストラップが必要になるということですね。
主なストラップの種類は、合成樹脂製・綿製・革製で、右に行くほど高価になり、固定力もアップします。
サイズに関しては幅5センチ程度のものが標準です。
一見、滑りにくい革製が使いやすそうですが、固定力が強すぎると、演奏中に楽器の細かい位置調整がやりづらいといった欠点もあります。
最初は合成樹脂製か、予算に余裕があれば綿製のいずれかで、幅5センチのストラップを使い倒してみる事をおすすめします!
エレキギターの定番アイテム
次に、エレキギターで必要な『2つのアイテム』を紹介していきます。
ギターアンプ
ギターアンプは、エレキギターに繋ぎピックアップからの電気信号を実際の音に変換するアイテムです。
エレキギターのボディーには音を響かせる空洞がなく、本体だけでは演奏に必要な音量が得られません。その為、音を増幅させるギターアンプは必須アイテムとなります。
ギターアンプには、真空管アンプ・トランジスタアンプ・モデリングアンプといった種類があります。
そして、真空管アンプは高価で取り扱いが難しく、またモデリングアンプは初心者が扱うには少々機能が複雑といった欠点があります。
音作りの基礎を学ぶには、シンプルで余計な機能の付いてないトランジスタアンプが最適なギターアンプとなります。
また、音量を示す目安として『ワット数』があり、これに比例して、出せる音量も大きくなりますが、自宅の練習用としては10W程度で十分です!
シールドケーブル
シールドケーブルは、ギターとアンプを接続する為のアイテムで、略して『シールド』と呼ばれます。
このシールド選びでは、長さやプラグの形状が選ぶときのポイントとなります。
長さについては、自宅練習用ならば3mで十分です。必要以上に長いと、ケーブルが絡まる等のトラブルや音質劣化の原因となります。
次に、プラグ形状についてですが、最もスタンダードで万能なのが、ストレートプラグタイプのシールドです。これに対して、L型プラグタイプは、ギターやアンプの形状によって接続できない場合があるので要注意です!
長さと形状がポイントとお伝えしましたが、初心者の方にとって、それ以外の見た目はどれも同じで違いが解りません。
とはいえ、品質に差があるのもまた困ったところで、ノイズだらけの不快な音が出たり、中の線がすぐに切れてしまうような酷い商品も存在します。
そこで『高品質なシールドケーブル』を初心者でも選べるようにする判断基準として見ていただきたいのが、メーカーです。
おすすめできるメーカーとしては、品質も耐久性も安心で、価格も比較的安価な『CANARE』を選択すれば間違いありません。
自宅練習の為に用意したいシールドは、長さ3mのストレートプラグタイプで、メーカーは『CANARE』となります!
ギター本体とアイテムがセット購入できる『初心者セット』について
ここまで、『ギターの練習に絶対欠かせない定番アイテム7選』を紹介して参りました。
これらのアイテムは自分が納得したものを、ひとつずつ揃えていくのも勿論OKですが、ギター本体と一緒にまとめて買ってしまう方法も存在します。
所謂『初心者セットの購入』がそれにあたります。
初心者セットとは、アコースティックギター・エレキギター共に、『ギター本体』と『ギター練習開始時に必要であろうアイテム』の両方がセットになった商品を指します。
現在、初心者セットは、いろんなメーカーや、楽器店オリジナルのものまで含めると、膨大な数の商品が流通しています。
そして、正直なところ、その全てがおすすめ出来るものとは限りません。
今まで述べてきた『定番アイテム7選』や、これから述べていく『メリット・デメリット』をしっかり把握しておけば、お買い得な商品を見つける事が出来る様になり、ハズレを引く事もなくなります。
本章では、初心者セットの『メリット・デメリット』をはじめ、購入する際に気を付けたいポイントをお伝えします!
初心者セットの『メリット・デメリット』
先ずは、初心者セットの『メリット・デメリット』を下記にまとめていきます。
- ギター本体と最初に必要であろうアイテムをセットで同時購入出来る
- バラで揃えていくより割安で購入出来る
- 必要なアイテムが含まれていない場合がある
- アイテムの中に不要なものが含まれている事がある
- 品質の良くないギター本体やアイテムが混入しているケースがある
上記の様に、購入予算を抑えられる反面、ギター本体やアイテムの品質、種類等を良く吟味する必要がある点が重要です。
次節では『メリット・デメリット』で述べた内容を踏まえ、賢い初心者セットの購入方法を考察していきましょう!
ギター講師歴20年の筆者が、初心者セットを賢く選ぶための4つのポイントを紹介!
初心者セットの最大の魅力は、ギター本体+定番アイテムが割安で購入出来るところです。
商品にもよりますが、5,000円前後はお得になります。
しかし、これには『上手な買い物をすれば』といった条件が付きます。
では、どのような事柄に気を付けて初心者セットを選んでいけば良いのでしょうか?
以下に、ギター講師歴20年の私が、初心者セットのデメリットから導き出した、『初心者セットを賢く選ぶための4つのポイント』を紹介します!
- 『定番アイテム』が多く含まれている
- 不要なアイテムが含まれていない
- 梱包されているアイテムの品質が信頼できる
- ギター本体の品質が最低限の水準をクリアしている
大袈裟な前置きをしましたが、実はこれだけです笑
とはいっても、3つ目のポイントの『アイテムの品質』は慣れていないと、なかなか見極める事が困難です。
よくある例としては、シールドケーブルは価格を抑える為、品質の悪いものがセットになっている等があります。
この場合、シールドケーブルの項目で述べた様に『おすすめのメーカー』といった判断基準で探すのが1番安心です。シールドケーブルの場合は『CANARE』でしたね!
他のアイテムも、ヤマハ・フェンダー・ギブソン・マーチン等の信頼出来る大手メーカーを基準に探していけば問題ありません。
これらの事に気を付け、是非ここに挙げた4つのポイントをクリアしている初心者セットを探し出しましょう!
そして最後に…
今回の話題は、定番アイテムがメインですので、どうしてもアイテムばかりに目が行きがちです。
しかし、初心者セットを選ぶ上で4つ目のポイントの『ギター本体の品質』という重要事項を忘れてはいけません。
『初心者セット』を検討してる方は、下記記事でギター本体の選び方の知識も、しっかりと身に付けておきましょう!
効率の良い練習をするため、定番アイテムは必ず揃えよう!
最後にまとめとして『定番アイテム計7選』を下に記しておきます!
- クリップ式チューナー
- 電子式メトロノーム
- ピック(トライアングル型・ティアドロップ型)
- 弦(ライトゲージ)
- ストラップ(合成樹脂製・綿製)
- ギターアンプ(10W程度)
- シールドケーブル(ストレートプラグ)
これらのアイテムを揃えていただくと、非常に効率の良い練習が出来ます。
それぞれのギターで必要な『定番アイテム』を揃えてギタリストへの第一歩をスタートしましょう!!
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